2023年09月11日 15:50

テレビ朝日は、「縦型動画変換システム」を開発し、その運用を開始した。これは放送された報道情報番組の横型動画から自動でテロップ情報を読み取り、元の横型動画と読み取ったテロップ情報を再配置してスマートフォン向けの縦型動画を生成するもの。本取り組みは、デジタルニュースの信頼性と質の向上を目指す、Google ニュース イニシアティブイノベーション チャレンジの資金援助を受け実現した。

近年若者を中心に、動画ニュースをスマートフォンで縦型のSNSプラットフォームを通して視聴するスタイルが定着してきた。同社はこうした動向に着目し、2020年からTikTok 、2021年からYouTube Shorts、2023年からはLINE VOOMに縦型の動画ニュースコンテンツを配信している。

縦型動画の制作は、これまでは一般的な映像編集ソフトを使用していたため、制作スタッフが元の横型動画を縮小し、テロップ情報を直接編集。多くの時間とコストがかかっており、1日に制作できる縦型動画の本数が限られていた。

今回開発した「縦型動画変換システム」は、配信先のSNSプラットフォームに応じた縦型デザインの中に、自動で縮小した横型動画と、読み取ったテロップ情報を再配置することが可能。横型動画を本システムに登録することで、スタッフの手間をかけず短時間で縦型動画を制作することができる。そのため、縦型動画1本あたりの制作時間が大幅に短縮され、1日で制作できる縦型動画の本数増大が期待される。