2023年08月14日 16:12

島根県海士町の隠岐ユネスコ世界ジオパークの泊まれる拠点「Entô(エントウ)」が、第64回BCS賞を受賞した。今般の受賞は、同賞創設来1000施設を超える受賞施設中、離島のホテルでは、ベネッセハウス(直島、1994年受賞)に次ぐ2例目であり、ホテル全体では49例目の受賞となる。
Entôは、島根県隠岐諸島の一つ海士町に、2021年7月1日に、隠岐ユネスコ世界ジオパークの泊まれる拠点として建てられた。宿泊機能とジオパークの魅力を最大限体験するための様々な機能をシームレスに包含する、日本初の本格的なジオ・ホテル。
一方、BCS賞は昭和35年(1960年)、「建築物が社会的価値のあるものとして作られ、長く使われ続けるには、都市形成や地域環境づくりに理解を示す建築主、設計者の豊かな創造力、高い技術の施工者の3者の総合力が必要」との思想により創設された。以後、日本の良好な建築資産の創出を図り、文化の進展と地球環境保全に寄与することを目的に毎年、国内の優秀な建築作品の表彰を行っている。
BCS賞の特徴は、建築主・設計者・施工者の三者による理解と協力を重視する視点にある。Entôはまさに、建築主である海士町、設計者であるマウントフジアーキテクツスタジオ一級建築士事務所、施工者である前田建設工業及び鴻池組の、三位一体での取り組みで実現された。