2023年07月21日 12:51

エイ・アイ・エス(AIS)は、日本郵船と共に、船員の勤務管理業務をDX化する新たなプロダクト開発を開始する。
日本郵船は将来的な人手不足が懸念される曳船(えいせん、タグボート)業界を魅力的な職場にするため、その課題をデジタルの力で解決する「曳船DXプロジェクト」を立ち上げ、このプロジェクトにAISも参画。その一環として、曳船の現場の魅力向上を目指すべく、船員向け労務管理システム「TRANS-Crew(トランスクルー)」に勤怠管理や手当計算を効率化する機能を2023年内に実装する。
曳船は大型船が港の岸壁に離着岸する際に補助を行う小型船を指し、物流を縁の下で支える不可欠な存在だ。曳船の船員は、他の船と違い、乗船期間は短く、複数の船への乗り換えが頻繁に発生し、船員の配乗管理は複雑で突発的なことが多くなっている。そのため曳船会社では、船員の乗船計画と実績の紐づけといった勤怠管理や、乗船時の役職や時間帯に連動して変わる手当の複雑な計算に多くの時間と労力が費やされている。そこで1日複数の異なる乗船、臨時の役職変更、配乗計画とのデーター連携など、システム運用が困難だった業務課題をクラウドサービス「TRANS-Crew」が解決する。さらにこれまでアナログ管理やエクセルで管理されていた、海運会社特有の複雑な手当集計(執職、通狭、当直、欠員、港泊など)を「TRANS-Crew」で入力・集計し、市販の給与システムへシームレスなデータ連携を実現する。リリースは段階的に行い、今秋には第一段のリリース、最終リリースは年内を計画している。