2023年07月07日 19:44

三菱重工グループの三菱重工機械システム(MHI-MS)は、園児の置き去り防止を支援する置き去り検知システム「Mikke(みっけ)」の開発を完了。送迎用バスを保有する各園のほか、バス製造会社や自動車整備会社からの注文受付を今月から開始した。

MHI-MSは、「降車時確認式」と「併用式(降車時確認式と自動検知式による2重チェック式)」の2機種をラインアップ。降車時確認式は、エンジン停止後に「車内を確認してください」と音声アナウンスを流すことで、運転手に車内の目視確認を促す。ボタンが押されなかった場合は、車内の確認を促すアナウンスが車外に流れる仕組み。

併用式では、降車時確認式による運転手の目視確認に加え、レーダーセンサーの電波によって車内を自動検知する。この電波は、金属以外のさまざまな物質に対する透過性を持ち、障害物の影響を受けにくい。シートの裏や毛布などに隠れている園児の微小な動きを検知できる。万が一、降車時確認で見逃しがあり置き去りを検知した際には、「車内に人がいます。確認してください」といった音声警報により車外に置き去り者の存在を知らせる。

2023年4月から、送迎用バスに対して国土交通省「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン」に適合する安全装置の設置が義務付けられている。MHI-MSの提供する置き去り検知システムは、同ガイドラインに適合した補助金の対象製品。ガイドライン適合製品としては初めて国産のセンチ波レーダーセンサーを採用している。