2023年07月05日 12:17

日本カーシェアリング協会は、富山県と6月30日、「災害時における被災者等の移動手段の確保に関する協定」を締結した。同協会は、東日本大震災をきっかけに設立され、全国各地の被災地で車の無償貸出支援を行っている。この協定により、協会が災害時の支援連携に関する協定を締結した都道府県は10自治体となった。
全国で頻発する自然災害での被災地では、突如車が水没し生活に不自由さを抱える人が災害の度に発生している。協会では、そういった人々へより迅速な支援を実施するための体制を築くため、自治体と支援連携に関する協定の締結を進めている。
災害時に車を失った被災者の多くは、通勤・買い物・片付け等、日常生活や再建の歩みに支障をきたす。その状況に対し、同協会では東日本大震災後に起こった19の災害で2500件以上の車の無償貸出支援を行ってきた。支援活動を行うなか、「車を駐車し手続きを行うための場所を確保すること」「被災者へ支援情報を伝えること」が、協会独自では難しい課題があった。
そこで、各自治体と協定を締結。その2点の課題について協力を得て支援活動を行うことで、より迅速でより大きな支援を実現するために、各自治体との協定締結を推進している。同協会はこれからも都道府県をはじめとする自治体との連携を広げ、災害時に車で困らない社会の実現に向けて取組を進めていく。