2023年06月23日 12:42

日本ストライカーは、大腿骨の頚部、転子部、転子下及び骨幹部の骨折治療に使用する髄内釘システム「ガンマ」シリーズの新製品として、ガンマ4を6月に販売開始。12月までは先行評価期間とし、2024年から全国の医療機関向けに発売する。
大腿骨近位部の骨折は、主な手術方法のひとつが骨接合術。大腿骨近位部に埋め込むラグスクリューという太いねじを、大腿骨髄腔内に挿入する髄内釘などによって支えることで骨折部位を固定する。髄内釘は一般的にネイルと称され、1988年にストライカーが世界で初めてネイルとスライディング機構を併せ持つStandard Gamma Nailを開発した。
以降、当社では継続的な改良を重ね、2003年に薬事承認を受けたガンマ3は日本国内で累計45万例以上の臨床実績を誇る。新製品は、豊富な臨床データと、3万4000例にも及ぶストライカー独自の3D骨データベース「SOMA」をもとに開発。ネイルの全長ごとに最適な曲率半径(傾斜角)を設定し、遠位先端部分は髄内にスムーズに挿入できるよう面取り加工を施すことで、骨折部位への加重を抑え二次的骨折リスクを低減する。
またネイルの近位端を5ミリメートル短縮することで、小柄な日本人患者にも適用しやすくなった。さらにラグスクリューを適切な位置に設置するためにガイドピンのしなりを抑制。同社が開発した固定用ねじ「アドバンスドロッキングスクリュー」との互換性によって、ネイル遠位部での固定力も向上した。