2023年05月10日 19:02

吉田運送は、海上コンテナ用のトレーラーに載せることで、陸送用のウィング車両化できる機能性コンテナ「スイッチボディ」を坂東インランドデポにて運用開始する。
「スイッチボディ」は、一般の陸送に用いるウィング開閉を可能とする機能性コンテナ。通常の海上コンテナは水平方向の扉を持っているが、その中への積み込みや荷下ろしにおいて、ウィング型の開閉部を持つ陸送用のトラックに効率の部分においては及ばなかった。海上コンテナ用の車両に、ウィング型の開閉部分をもつスイッチボディを搭載することによって、通常コンテナよりも、積み下ろしの効率性が増し、一般的な輸送に適した車両へと転用できる。これにより、海上コンテナ用の車両を有する運送業者が一般陸送の兼業が可能となり、総輸送力の底上げとともに、業務の柔軟性が増すことでドライバー不足(2024年問題)への対処の一つとなることが期待される。
「スイッチボディ」は、海上コンテナ用車両の一般陸送転用だけにとどまらず、輸送経路のベストミックスを目指す、船舶モーダルシフトへの貢献を見込んでいる。目的地まで陸送のみでの輸送ではなく、スイッチボディに積んだまま、船舶でまとめて海路輸送を行い、目的地の近隣で再度陸送へと切り替えることで、全体的な輸送効率を向上させる試みが始まっている。運送効率の向上に寄与するとともに、労働力不足やドライバーの労働環境改善、輸送量当たりの二酸化炭素排出量削減などに貢献を目指していく。