2023年04月18日 16:09

「ほくつう 福井支社」、北陸電力 新価値創造研究所、ガルム社は、悪質なサルの個体の早期捕獲をアシストするためのコア技術となる「検出・識別」AIを開発。令和5年3月末に、実証実験の成果を報告した。
4社はAIなどのデジタル技術を活用することで、地域課題解決の一助を目指した活動を推進している。この取り組みの一環として、クマが写っている画像だけを検出するAIを開発し、令和3年度に富山県での実証実験を経て、害獣の自動検出AI(製品名「Bアラート」)を商品化し、全国へサービスを提供している。
この技術を各自治体へ紹介する過程で、福井県内のほぼ全市町がサル被害に困っていると聞き、「CO-FUKUI 未来技術活用プロジェクト」に応募し、採択された。本プロジェクトでは、提案者である鯖江市と、サルの専門知識を指導した野生動物保護管理事務所と協働し、サル被害の対策に寄与する3種類のAIを開発して、その精度を確認した。
その結果、検出AIは99.9 %の精度であり、「実務で十分活用可能なレベル」との評価を受けた。また性年齢識別AIと個体識別AIは、基礎研修を受けた自治体職員と同等以上のレベルであり、「実現可能性有り」との評価となった。令和5年度は引き続き、鯖江市をはじめとする自治体と連携し、識別AIのレベルアップを図っていくとともに、実装と活用範囲の拡大に向けた取り組みを推進する。