2023年02月17日 10:00

三洋貿易は、自動車向けセンサーで高い世界シェアを誇るIEEが開発したバス用子ども置き去り検知システム「LiDAS(ライダス)」の日本市場での実運用に向けた実証実験を、佛教教育学園 佛教大学附属幼稚園ならびに東山幼稚園で開始した。
IEEは車内の乗員検知センサーの世界大手メーカーで、シートベルトリマインダーセンサー、ハンズオフ検知センサー等の開発、製造を行っている。2012年にIEEセンシングジャパンを設立。三洋貿易とは2005年に国内代理店契約を締結した。
「LiDAS」は、2020年より量産を開始し、米国のスクールバスに搭載されているバス用子ども置き去り検知システム。ミリ波レーダーを使用することで、眠っている新生児の呼吸によるわずかな胸の動きを検知できる高い精度と、毛布やシートの下に隠れた子どもも検知可能な透過性が特徴。温度や音、振動などの外部環境の影響を受けにくく、誤検知が限りなく少ない信頼性の高いシステムだ。「LiDAS」は、搭載されたバスのエンジンがオフになると約5分後に作動し、車内のスキャンを開始する。車内に取り残された乗員を検知すると、車両ホーンの警報音とSMS通知で運転手や運行責任者へ異常を知らせる。
今回の実証実験では、2022年12月に国が定めた安全装置のガイドラインで規定されている置き去り検知時の車内確認完了ボタンの設置場所の調整と、バスのタイプごとに適したセンサー取り付け位置および通信環境対応の最終的な確認を行い、3月より日本市場に製品の提供を開始する。