2023年01月17日 19:12

ACSLは、国産の小型空撮ドローンSOTEN(蒼天)に取り付け可能なカメラであるマルチスペクトルカメラを用い、ゴルフ場の芝における植生調査を行う実証実験を実施し、成功した。

ゴルフ場では、グリーンや芝生の環境が常に整えられている状態であることが求められる。植物などの生育状況については、植物の量や活力を把握する植生指数と呼ばれる指標を、衛星画像を用いて求める手法が研究されてきた。しかし衛星画像の場合、1ピクセルの大きさがメーター級の地上画素寸法になり、雲に覆われた場合や衛星の軌道によって画像データが得られないという課題がある。一方、ドローンを用いたデータ取得では、1ピクセルの大きさがセンチメートル級となり、曇天時でも撮影が可能。

SOTEN(蒼天)は、小型空撮ドローンでは初となるカメラのワンタッチ切り替え方式を採用。それにより、標準カメラの他、赤外線カメラ+可視カメラ、マルチスペクトルカメラ、光学ズームカメラとの交換が簡単に行える。本実証では、近赤外画像撮影によりNDVI測定可能なマルチスペクトルカメラを使用し、撮影した画像により芝の植生調査が可能か検証した。

その結果、SOTEN(蒼天)のマルチスペクトルカメラは、近赤外画像撮影によりNDVI(正規化植生指標)測定が可能。また、マルチスペクトルカメラを用い、ゴルフ場の芝における植生調査を行う実証実験を実施し、成功した。このようなデータを継続して蓄積していくことで、芝の生育・維持管理に活用できる可能性が期待できる。