2022年12月26日 15:42

世界初の水素中継車「地球を笑顔にするくるま」が、元日に群馬で開催される駅伝日本一決定戦・第67回全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)でデビューする。第2移動中継車としてランナーの走りを伝える予定。

「地球を笑顔にするくるま」は、TBSグループがトヨタ自動車とタッグを組んで開発した。マイクロバス「コースター」をベースに、動力源には「MIRAI」に搭載されているFCスタック(水素を使って発電する燃料電池)を採用。また、走行時にCO2や大気汚染物質を排出しない優れた環境性能と、低騒音・低振動を実現している。

走行時に地球温暖化の原因となるCO2(二酸化炭素)を含め、排気ガスを一切出さないため、ロードレースでは後ろを走るランナーや沿道の観客の環境ストレス軽減につながることが期待される。中継車の内部は、様々な番組や用途に対応するために機材やレイアウトが変更できるようになっており、今回の「ニューイヤー駅伝」では2台の防振カメラを搭載。その他、アナウンサーと解説者が直接ランナーの走りを見ながら生中継で伝える実況席も設けられる。

また1月1日の9時~15時に、群馬県庁1階の南ホールにて、水素で走る中継車の仕組みなどを詳しく解説するパネル展示も実施。さらに、TBSでは「ニューイヤー駅伝」当日の生放送、合わせて7時間を自然エネルギー由来の「グリーン電力」を使用して放送する。これによって、約5.2トンCO2(t-CO2) 分の二酸化炭素排出が削減されることになる。