2022年12月14日 19:03

quantumは、甲子化学工業と北海道猿払村、並びにTBWA HAKUHODOと共同で、廃棄されたホタテの貝殻を再生利用して作る環境配慮型ヘルメット「HOTAMET(ホタメット)」を開発。2023年春の本格発売に先駆け、12月14日より、「応援購入サイトMakuake」での会員向け特別先行予約販売を開始する。
ホタテの水揚げ量日本一を誇る北海道猿払村が位置する宗谷地区では、ホタテを加工する際に水産廃棄物として貝殻が年間約4万トン発生している。さらに2021年には、貝殻の再利用を目的とした国外への輸出が途絶えてしまったことを機に、地上保管による環境への影響や堆積場所の確保などが地域における社会問題となっていた。
そこでホタテの貝殻の主成分が炭酸カルシウムであることに着目し、新素材の材料として再利用できることを思いつき開発に着手。ホタテの貝殻も、村を支える重要な資源として捉え、再資源化の取り組みを開始した。
本製品は、廃棄されたホタテの貝殻を再生使用して作られた「カラスチック(R)︎」という地球に優しいエコプラスチックからできている。新品のプラスチックを100%使ってつくるヘルメットと比較して、最大約36%の二酸化炭素削減に寄与。また、自然界の仕組みを応用し技術開発に活かすBiomimicry(バイオミミクリー)の考えに基づき、素材の一部であるホタテ貝の構造を模倣した特殊なリブ構造をデザインに取り入れた。それにより、少ない素材使用量で高い強度を生み出すことに成功している。価格4800円(定価)。