2022年11月22日 19:40

滋賀県立琵琶湖博物館で7月16日~11月20日まで開催の、第30回琵琶湖博物館企画展示「チョウ展―近江から広がるチョウの世界―」。11月13日に歴代最高来場者数を突破し、最終日までに8万5291人が来場した。

近年、滋賀県のチョウをとりまく環境は大きく変化している。今回の企画展示では、滋賀県のチョウの分布の移り変わりやチョウの不思議な形態や生態について、実物標本約1万2000点をもとに紹介した。

滋賀県最大級のチョウのコレクションである布藤美之コレクションでは、学術的にも非常に価値が高い標本を展示。滋賀県レッドデータブック2020年版で絶滅危惧種に選定されているギフチョウなど、現在では産地の少なくなった1970年代の滋賀県産の標本などを紹介した。本展示では、ゴルフ場の建設の影響によって減少しているオオムラサキや、温暖化によって増加しているナガサキアゲハの展示も実施。自然環境の変化によるチョウの移り変わりについて学べる展示となっている。

標本展示だけではなく、SNS映え間違いなしのフォトスポットも。会期中は、スミナガシの幼虫やアゲハの幼虫の「イモムシベンチ」を設置。子どもはもちろん、実際のイモムシの45倍の大きさのこのベンチは、インスタ映えを狙う大人にも大人気となった。さらに会場では、自分の推しチョウに投票できる、B.S.P総選挙も同時に開催。これは滋賀県内で見られる128種の中から自身が気に入ったチョウに投票することができるイベントで、総投票数1万9526票の中から、アオスジアゲハ(1946票)が第1位に選ばれた。