2022年11月08日 09:18

中外製薬と、日本アイ・ビー・エムは、デジタルプラント実現に向け、新しい生産オペレーションを支えるデジタル基盤を構築し、中外製薬のグループ会社である中外製薬工業の浮間工場で稼働させた。今後、同工場において本格的な活用を推進するとともに、宇都宮工場、藤枝工場における展開に向け、引き続き両社の協働を進める。

本デジタル基盤は、教育系システム、計画系システム、遠隔支援システムの3つのシステムから構成されている。これらのシステム群や既存の社内システムはデータ基盤を介して連携し、効率的な生産・要員計画および進捗管理や現場のリモート支援に活用される。生産性向上、信頼性向上、働き方の変革を目指した「人に着目したデジタル基盤」の構築を通じ、システム開発にあわせて業務プロセスを変革した。デジタル化を通じた新しいオペレーションにより、DI(Data Integrity)対応を含めた医薬品製造に関する規制へのコンプライアンスを高めると同時に、生産計画や業務アサインの全体最適化や見える化が期待される。

さらに、製造ラインを越えた組織横断的な働き方が可能となることで、個々人の経験やスキル向上などの人財育成にも寄与する。また、作業の確認や支援がリモートでできるようになることで、場所を選ばない柔軟な働き方を実現する。

デジタルプラント実現の第二段階として、本デジタル基盤の他工場への展開も進め、宇都宮工場では2023年中、藤枝工場では2024年中の稼働を目指す。