2022年10月24日 15:00

NPOが2021年に行った調査で、コロナ禍以前に比べ、開催が2割余り増え、現在全国約6000カ所で開催されているとされる「子ども食堂」。この取り組みが抱える悩みや役割・意義を改めて考えようと、追手門学院大学の学生らが「子ども食堂」をテーマにした劇「ボクも、僕も」を制作。11月18日~21日と12月4日に公演する。

公演を行うのは、表現活動を通して主体性を磨き、他者との協働力などを学ぶ追大の社会学部舞台表現プロジェクト(通称 STEP)の学生24人。これまでハンセン病や先天性の障がいなど、社会的なテーマを取り上げ、自らも学びながら作品を制作してきた。

第10回公演となる本作は、実際に子ども食堂のボランティアに参加している田中育(はぐみ)さん(心理学部・3年)が、自身の体験や子ども食堂に関わる人たちの話をもとに脚本を書いた。劇では、子ども食堂を運営するスタッフや地域住民、学生ボランティアなどの役を学生らが演じる。利用者の家庭環境や食堂運営の財政的な問題、地域の人たちとの関係などから起きる様々な出来事を描きながら、「子ども食堂」の存在意義や役割を改めて考える作品となった。

公演にあたっては、社会福祉やソーシャルワークが専門の古川隆司教授を学術アドバイザーに迎え、子ども食堂のボランティアからも話を聞き、学びを深めた。公演は11月18日~21日に追大の安威キャンパスで、12月4日には2018年以来となる静岡県藤枝市白子ノ劇場での出張公演も予定。