2022年09月14日 16:27

オリンパスは、外科手術用内視鏡システム「VISERA ELITE III(ビセラ・エリート・スリー)」を、欧州、中東、アフリカ、アジア一部地域、オセアニアおよび日本で9月以降順次発売する。本製品は、同社とソニーとの医療事業に関する合弁会社であるソニー・オリンパスメディカルソリューションズが技術開発を担当した。
内視鏡外科手術は、患者の身体への負担が少なく回復が早いなどのメリットから、日本では1990年代から急激に増加してきた。現在消化器外科をはじめ、胸部外科、泌尿器科、婦人科など、幅広い医療現場で行われている。
同社は手技に応じたさまざまな観察性能のニーズに応えるべく、4K や3D、IR観察などの付加価値の高い機能を提供してきた。同社は消化器科、泌尿器科、呼吸器科の治療領域におけるリーディングカンパニーとして、診断から治療までの負担低減に貢献する技術の開発に努めている。
本製品は、がんなどの病変部摘出を目的に、腹部や胸部などに開けた数カ所の穴から外科手術用内視鏡と専用器具を挿入して行う手術(内視鏡外科手術)に使用する。従来機種である「VISERA ELITE II」と「VISERA 4K UHD」の機能を1つのプラットフォームで対応でき、医療現場のニーズに合わせて機能を選択拡充できるシステム。従来2台のシステムを使用し行っていた手術を1台のシステムで完遂できることで、院内のオペレーションがシンプルとなり、手技の効率化と医療従事者の負担低減に貢献する。