2022年08月17日 12:54

GITAI Japanは、稼働爪を持つ「グラップルエンドエフェクタ」をアームの両端に搭載したシャクトリ虫型ロボットアーム「GITAI IN1(Inchworm One)」を開発した。
GITAIは、宇宙に安価で安全な作業手段を提供することを目指す宇宙ロボットスタートアップ。国際宇宙ステーションの老朽化に伴い、民間による宇宙ステーションの建設が複数発表されている。また、月面への有人宇宙飛行、さらにはその先の月面基地建設に関しても、複数の具体的なプロジェクトが着実に進行している。このように、宇宙における開発作業が本格化する中、宇宙環境下でロボットに求められる作業内容は多様化・複雑化している。同社はこのようなニーズに応えるために、複数の仕事を実施することが可能な「タスク性能」、広範囲に仕事を行うことが可能な「移動性能」の二つの課題を解決可能な自律ロボットアーム「GITAI IN1」を開発した。
「GITAI IN1」は、その柔軟な接続機能により、様々なツールと接続して用途の異なる複数の作業が可能な「タスク性能」、ローバーや人工衛星などの移動体と接続して広範囲に仕事を行うことが可能な「移動性能」を同時に実現している。今回、すでに発表済みの月面作業用ロボットローバー「GITAI R1」と協調して、JAXA相模原の模擬月面環境でNASAの技術成熟度レベル(Technology readiness levels、TRL)におけるレベル3に対応する各種試験を実施し、成功した。