2022年08月17日 12:56

ElevationSpaceとDigitalBlastは、小型宇宙利用・回収プラットフォームのサービス機「ELS-R1000」の利用に向けた検討に関する合意書(MOU)を締結した。本MOUにより、両社は重力発生装置「TAMAKI」を用いた月・火星を模した低重力環境での植物栽培実験環境を提供するため、「ELS-R1000」への本装置の搭載の実現を目指す。
有人宇宙探査が盛り上がりを見せており、宇宙環境での食の確保や植物栽培に対する課題意識が高まっている。国際宇宙ステーション(ISS)等の微小重力環境が植物の育成に大きな影響を及ぼすことが明らかになっている一方で、月や火星といった低重力環境の植物育成への影響は現在十分に把握できていない。
「TAMAKI」は人類の月面進出を見据え、月面での生態循環維持システム構築に向けたプロジェクト「NOAH」の第二弾となる装置。発生させる重力は、月面と同じ地球の6分の1の重力の他、回転速度を変更することによりさまざまな重力環境を再現する。
両社は双方の技術を最大限に活用することで、微小重力環境下での植物栽培における研究機関への実験環境を提供。また、宇宙関連商品の開発を行う民間企業への実験結果の提供を行い、さらなる宇宙ビジネスの発展につながることが期待される。なお、2026年の初回打上げを目指し、両社で協議を進めていく。