2022年08月01日 09:12

大和ハウス工業と大和リース、フジタの3社は、建設現場向けの自走掃除ロボットを共同開発した。

建設業は作業員の高齢化や入職者減少による人手不足などが深刻になっている。また、国土交通省では就労環境改善のために作業員の4週8休を推進し、2024年度に開始する時間外労働の上限規制への対応も求められ、雇用確保の観点からも労働時間の削減が喫緊の課題となっている。中でも建設現場では効率化が進んでいない業務が多く、特に建設現場の安全性向上のために行っている、散乱すると危険な釘などの掃除業務は作業員にとって日々の負担となっており、長時間労働の一因にもなっている。こうした課題の解決に向けて、3社は2021年4月に自走掃除ロボットの開発プロジェクトを立ち上げ、開発パートナーのKYOSOテクノロジと連携して、同ロボットを開発することとした。

同ロボットは、作業員による床の清掃作業にかかる労働時間40時間/月に相当する業務の全てを自動化することが可能。店舗や工場などの中・大型施設の建設現場では、清掃作業は広範囲にわたるうえ、床の素材やゴミの種類などに応じて、作業員が業務用掃除機や手押しスイーパーなどを用いて、清掃作業を行っていた。同ロボットでは、砂利であれば15mm程度、小ねじ・釘なら50g程度のものまで、現場に散乱するさまざまなものを清掃できる。連続4時間稼働が可能で、一度に最大15リットル分のゴミを回収できる。今後は施設や部材に応じた実証実験を行うことでロボットの改良を重ね、2023年度より3社の全国の建設現場に順次導入する。

大和ハウス工業