2022年06月10日 16:21

にしはらグループは、6月1日から、同社の運営するグループ飲食店3ブランドの新入社員研修に、VR(仮想現実)ゴーグルを活用した「スマート接客トレーニングVR」を導入した。

同社ではOJT方式での新入社員研修を実施し、接客や調理を学ぶおよそ50時間のプログラムで、ホールスタッフを育成している。しかし1人前のホールスタッフに成長させるには、指導員として同時間従業員が付く場合がほとんど。研修中、指導員は他の作業が行えず、サービスの提供ができない。そこで同社では、人材不足の解消と人材の有効活用、サービスの向上を目指して、VRでの研修サービスをスタートさせた。

本研修には、VRゴーグル「MetaQuest2」を使用。仮想空間に同社ブランド「かつ銀」が立ち上がり、店内の来店客が、研修者を呼び注文を行う。研修者は、来店客の注文の聞き取り・確認・発注を全てVRで体験。通常人間同士でロールプレイングする研修が、1人で行え、教育スタッフの負担を軽減することができる。現在は接客応答4パターンがインストールされており、録画・録音も可能。研修内容を教育スタッフと確認し、振り返ることで、応答の声の大きさやピッチ、イントネーションなど細部のチェックをすることができる。

同社ではこの4パターンの研修を、およそ10時間で行う。これにより、教育スタッフの経費およそ500万円を削減。VR研修は時間・場所を問わないのも利点で、教育スタッフのスケジュールや店舗の繁忙などに左右されず、最短期間で研修を重ねることができる。