2022年06月09日 15:56

日本包装技術協が主催する「第46回木下賞」において、DIC株式会社の「DUALAM(TM)(デュアラム)」が、「包装技術賞」を受賞した。木下賞は、毎年包装関連業界において、包装の研究・開発、包装の改善・合理化、包装の新規分野創出について、顕著な業績をあげたものに対して授与される賞。

ラミネート用接着剤は、食品や日用品などの軟包装パッケージを成形する際に、異なる特長を持つフィルムを貼り合わせるラミネート加工時に用いられる。日本では従来のラミネート用接着剤は溶剤型が7割以上を占めるが、VOC(揮発性有機化合物)の発生や、CO2排出などの環境負荷の課題がある。

一方、溶剤を使わない無溶剤接着剤も普及しているが、ラミネート加工後の意匠性に問題が生じたり、硬化速度が遅く高い生産性を求められる連続ラミネーションに適さないなどの課題があり、使用できるパッケージ用途が限られていた。

これらの課題に対応するため、同社は「混合塗工方式」 から「分別塗工方式」に対応した「DUALAM™」を開発することで、従来の無溶剤接着剤が抱える課題を解消した。「DUALAM(TM)は、分別塗工方式による、新規無溶剤型ラミネート用接着剤。同方式を採用したことにより、無溶剤型ラミネートの適用範囲の拡大や高速加工適性による生産性が大幅に向上。また、エージング工程のエネルギーの削減、接着剤の廃棄ロスの削減が実現した。