2022年06月09日 15:32

ユカイ工学は、大道会・森之宮病院の協力の元、セコムと、大阪市城東区森之宮地域の高齢化における課題に対し、ICTを活用した防災・見守りサービスの実証実験を行った。
森之宮地域は、区内でも高齢者が32.6%と多く、独居率が47.7%に上り、毎年数名の孤独死が発生している。近年は以前よりも住民間の接点も減っており、大規模な災害が発生した場合の避難誘導にも課題を抱えている。本課題に対し、各個人へ効率的にサポートをするため、ICTを活用した防災・見守りサービスを検討。しかしスマートフォンの利用率が40%未満のため、特に高齢者(特に80代以上)への展開が困難な状況にあり、タブレットなどのデジタルインターフェイス以外のツールを模索していた。
本実証実験では、高齢者宅内に設置したコミュニケーションロボット「BOCCO」(ボッコ)を活用。本製品を介して、気象・防災情報や、森之宮病院からの健康や医療に関する情報を含め、セコムのオペレーターからの情報提供や健康状況などを確認。また、近隣のコンビニエンスストアで、日用品の注文や配達などの買い物補助のサービスを行った。
その結果、5段階評価のアンケート結果では、孤独軽減や安心感の増加への貢献では3.67点、防災・地域の情報伝達の改善に対しては3.67点という評価を得た。今後もセコムや自治体と連携し、見守りの行き届いていない地域や課題に対して、住み慣れた地域で安心して生活できるよう、ソフト面・ハード面の両側面からサポートを展開していく。