2022年05月31日 12:57

ニックスは、「D-ACT」事業において開発した、ドローン用の粒剤散布機を用いて、水稲品種「大粒ダイヤ」の鉄コーティング種籾の均一播種を目指した直播を初めて実施した。

ドローンによる鉄コーティング種籾の直播には、播種ムラによって収穫量が伸び悩むという課題があった。この種籾を均一に播種することができれば、収穫量の増加が見込まれる。今回、ニックスの特許技術を盛り込み開発した粒剤散布機を用いることで、種籾の均一播種を実現。また、ニックス独自の帯状散布方式でドローンの真下方向への散布を可能とし、圃場の隅まで均一に直播することで、収穫量の増加を目指した。

5月19日に山口県萩市の圃場で行われた直播実演では、5反の圃場に、55kgの種籾を7.5回に分けて直播し、目視上ほぼ均一に散布することができた。なお、今回実施した、国産ドローンと国産散布機(ニックス製)を用いた「大粒ダイヤ」の均一播種を目指したドローン直播は国内初の試みとなる。

「D-ACT」は、ドローンに搭載するアタッチメントユニットを展開する「DRONE ACTIVATION事業」の略称。ニックスは、2020年9月より新規事業として、ドローン搭載用アタッチメントの開発を進めている。今後、弥生時代から続いた水稲苗育成栽培から、ドローン空中散播直播栽培に変革することにより、水稲栽培に係る労力の低減となり、均一散布により収穫量の増加にも繋がる。ニックスでは、これからも農業分野の自動化に寄与する技術開発を行っていく。