2022年05月31日 10:01

イースト・プレスは、7月7日、『「ゴキブリ嫌い」だったけど ゴキブリ研究はじめました』を刊行する。

本書は、ゴキブリ数万匹を飼育研究し、つぎつぎに新種ゴキブリを発見する「ゴキブリスト」の奮闘記。著者の柳澤静磨さんは、企画展示、講演会、SNSやブログを通じ、ゴキブリの魅力、生物保全の重要性について発信を行っている。図鑑のゴキブリが載ったページをセロハンテープで閉じてしまうほど大嫌いだったのに、なぜゴキブリ研究を始めたのか。そのきっかけには、知られざるゴキブリの姿、いわゆるG的なイメージとはかけ離れた、バリエーション豊かな形態・生態があった。

「新種の生き物を見つけて捕まえる」だけでは、新種は新種として世に出ることができない。多数の標本を集め、解剖で交尾器を取り出したり、DNAを調べたりして、他の種類とどこが違うのか検討し、論文を書く必要がある。柳澤さんの場合、最初の発見から論文の出版まではおよそ2年半を費やした。生き物が好きで、「いつか新種を発見してみたい」「名づけてみたい」と夢見る若い読者にも、本書は参考になるはずだ。「ゴキブリなんて、絶滅すればいい!」こんなふうに思ったことのある人もいるかもしれない。でも、雑食でさまざまなものを食べるゴキブリは、朽ち木や落ち葉などを食べる「分解者」として活躍している。「害虫」だけではない、彼らのステキな一面に迫る。

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