2022年05月27日 19:35

2021年本屋大賞受賞「52ヘルツのクジラたち」、2022年本屋大賞ノミネート「星を掬う」に続く町田そのこさんの最新作、「宙ごはん」を小学館より発売した。

産んでくれたお母さんと、育ててくれたママ。二人の母をもつ主人公の宙は、ごはんを作ることと食べることを通して成長していく。

「宙(そら)には、育ててくれている「ママ」と産んでくれた「お母さん」がいる。厳しいときもあるけれど愛情いっぱいで接してくれるママ・風海(ふみ)と、イラストレーターとして活躍し、大人らしくなさが魅力的なお母さん・花野(かの)だ。二人の母がいて「さいこーにしあわせ」だった。

宙が小学校に上がるとき、夫の海外赴任に同行する風海のもとを離れ、花野と暮らし始める。待っていたのは、ごはんも作らず子どもの世話もしない、授業参観には来ないのに恋人とデートに行く母親との生活だった。代わりに手を差し伸べてくれたのは、商店街のビストロで働く佐伯だ。花野の中学時代の後輩の佐伯は、毎日のごはんを用意してくれて、話し相手にもなってくれた。ある日、花野への不満を溜め、堪えられなくなって家を飛び出した宙に、佐伯はとっておきのパンケーキを作ってくれ、レシピまで教えてくれた。その日から、宙は教わったレシピをノートに書きとめつづける。きっと、この物語はあなたの人生を支えてくれる。

町田そのこ「宙ごはん」は、定価1760円(税込)。

小学館公式サイト 「宙ごはん」特設サイト