2022年05月11日 09:52

Smart119は、救急情報システム「Smart119」に、位置情報を3つの単語だけで伝達できる技術「what3words」を組み込むことで、119番通報者の居場所をピンポイントで特定する新機能の開発に着手した。

救急要請の受信時、救急指令センターにおいて最初に必要となるのは、通報地点を迅速に特定する技術だ。しかし山間部や過疎地、広大な公園内など、大きな建造物や特徴的な地形等の目印がない場所では、119番通報者からの口頭による説明のみで通報地点を特定することは困難であり、そのことが原因で救急隊の現場到着に遅延が発生するなど、迅速な救命救護活動に支障が生じる可能性がかねてより指摘されてきた。

Smart119は、AI・音声認識を活用して、救急指令センター~救急隊~病院間のリアルタイム情報共有を可能にする救急医療情報サービス「Smart119」に位置情報アプリ「what3words」を組み込むことで、より精度の高いピンポイントでの位置特定機能を付与。今後、救急搬送効率化を目指した実証実験においてテスト運用を開始する。

「what3words」は、正確な位置情報を簡単に伝えることができる革新的な位置情報技術。地球を3m×3mの正方形に分割し、それぞれの正方形に3つの単語を組み合わせた「3ワードアドレス」を設定した。山間部や過疎地など、住所だけでは特定できない場所でも、「3ワードアドレス」を使えば、119番の発信者は助けを必要としている場所を正確に伝えることができ、消防センターは現場に直接、消防隊を派遣できる。

Smart119 / what3words