2022年04月21日 19:57

Ax Robotix(アックスロボティクス)は、要介護者の体を自動的に動かすことで褥瘡(じょくそう)を予防するロボットベッド「Haxx(ハックス)」を開発。4月より、介護療養施設を運営する一燈会(いっとうかい)とともに実証実験を開始する。
介護の現場では、自力で体位を変えることができない要介護者に対し、偏った皮膚圧迫による褥瘡を防ぐために姿勢をこまめに変える必要があり、これを体位交換(体交)と呼ぶ。褥瘡を防ぐには少なくとも2時間ごとの体交が必要であると言われ、介護職員の労働時間・業務量の増加に加え、身体的負担も高い。一方、要介護者からも「寝ていてもスタッフによる体交で目が覚めてしまう」という声があがっており、介護職員と要介護者の双方にとって体交は課題となっている。
ロボットベッド「Haxx」は、マットレスの上に張られたハンモック状のネットが動くことにより、自動で要介護者の揺り動かしと体交ができる機能を搭載。体圧を分散させ、人を介さずに褥瘡を防ぐ。また、ネットを支える7つのシリンダーを自由に動かし、個々に合わせて寝姿勢の調整ができることも特徴。ロボットベッドが体交を代行することで職員の業務負担を減らし、また要介護者にも人が介在しない体交により快適な睡眠を提供する。
実証実験では、一燈会が運営する介護老人福祉施設に、ロボットベッド「Haxx」のプロトタイプ2台を設置。入所者にベッドによる自動体交を行うことで、褥瘡が予防できるか、また介護職員の負担が軽減されるのか等を検証する。