2022年04月21日 09:55

パナソニック産機システムズは、オリジナルのレトルト食品の製造を可能にする小型高温高圧調理機「達人釜」の新モデル「FCS-KM77」を10月から発売する。
食に関わる事業者にとって食品廃棄は深刻な経営課題のひとつ。さらに新型コロナウイルスの影響で、以前にもまして廃棄が問題になっている。そんな中、テイクアウトや通販などを検討する企業から、長期常温保存や常温物流が可能なレトルト食品に注目が集まっている。
パナソニック産機システムズは、自社でオリジナルのレトルト食品を製造することができる、コンパクト設計の小ロット対応レトルト釜である「達人釜」を2003年から発売している。マイコン制御による全自動運転により、食材と調味料をパウチした袋を庫内にセットし、加熱条件を設定してスタートするだけの簡単操作を実現した。芯温計も内蔵されており、レトルト食品づくりに不可欠なF値の計測・記録が可能。給排水と電源さえあれば手軽に設置できる。
今回、「達人釜」の機能強化した新モデルを発売。新モデルは、商品開発段階の加熱条件作成に便利な「F値制御モード」を搭載した。量産前の試作時に使用する簡易モードで、加熱条件に目安をつけることができ、試作回数の抑制に効果を発揮する。また、マイコンを含めた制御部の全面的な見直しを行い、タッチパネル式に変更した。さらに、運転時のデータの記録・保管のために必要なプリンターを本体に内蔵し、ユーザーからの要望が高かったデジタルデータの取り出しを可能にするUSBポートも搭載した。
メーカー希望小売価格はオープン価格。発売日は10月。