2022年02月21日 19:12

国民的画家・東山魁夷「風景との対話」が、NHK「あさイチ」で紹介されて、大反響重版決定。ついに54刷に到達した。昭和を代表する画家は、文章を書いても超一流だった。50年以上にわたり読まれ続けている珠玉のエッセイとなる。
「風景との対話」は、「道」、「残照」、「緑響く」、そして唐招提寺障壁画。心に残る傑作を残した日本画壇の異才が、故郷の風光に啓発されて、半生を回想する。若き日のベルリン留学、北欧の旅、古都慕情など、芸術への苦悩を語り、自然との対話を通じて、真の日本美とは何かを綴った名エッセイ。「私は生かされている。野の花と同じである。路傍の小石とも同じである。」と東山魁夷さんは著者コメントをしている。
1月21日放送のNHK「あさイチ」に、作家の原田マハさんが登場し、「学生時代に大きな影響を受けた」として本書を紹介したところ、たちまち大手ネット書店では完売・在庫切れが続出し、54刷目が決定した。新たに原田マハさんによる推薦帯が巻かれて、ますます注目を集めている。
本書は1967年に創刊された新潮選書の記念すべき第1号。刊行当初からノーベル賞作家・川端康成に「散文詩のやうな文章が音楽を奏でてゐる」と絶賛され、刊行55年目に入った今年も原田マハさんに「私に進むべき道を示してくれた」と熱く推薦される、新潮選書を代表するロングセラーとなる。
「風景との対話」は1967年5月17日発売。本体価格1650円(税込)。