2022年02月18日 16:04

大阪芸術大学短期大学部は、建築史家・建築家の藤森照信さん設計および指導の下、本学内に、同氏の空飛ぶ茶室シリーズを創るプロジェクトを実施してきた。そして2月7日、大阪芸術大学短期大学部伊丹学舎にて、モニュメント「空飛ぶ茶室」完成記念セレモニーを開催した。
本企画は2019年秋に計画されたが、新型コロナ感染拡大の影響を受け、2020年10月に本格始動。約1年間の制作期間をかけ、本完成披露セレモニーに至った。完成した「空飛ぶ茶室」は地上からの高さは約5.7m。千利休由来の3畳茶室にこだわり、2本の柱を軸にした、丸みを帯びたフォルムのモニュメントとなっている。
空間演出デザインをはじめ、金属工芸、陶芸、ガラス工芸など様々な領域の学生が、藤森照信さんより茶室についての特別講義を聴講。焼杉造り、銅板曲げ、漆喰塗りなど普段では経験することがない茶室制作の共同プロジェクトに取り組んだ。
藤森さんは「この大学のシンボルになるようなデザインをと考えるうちに、まずは高さを出すことを考え、木の上に制作することを決めた。特筆すべきは、この作品の内部の装飾に使用したガラス細工。創作熱心な学生さんと一緒に理想の作品ができ、私としてもとても気に入った作品ができた」と作品について紹介した。「空飛ぶ茶室」は、今後は大阪芸術大学短期大学内で教材としての使用のほか、学内のシンボルモニュメントとしても活用される。