宇宙スタートアップ「SPACE WALKER（スペースウォーカー）」は、「JEC Composites Startup Booster 2022」にて、ファイナリスト20社に選出された。これは、2022年5月にフランスにて世界最大級のコンポジット見本市であるJEC World 2022内の、複合材料・先端材料の世界における主要なスタートアップコンテスト。

同社は、有翼式再使用型ロケット（サブオービタルスペースプレーン）の研究・開発を行っている、東京理科大学発ベンチャー。誰もが飛行機に乗るように自由に地球と宇宙を往来する未来のため、持続可能な宇宙輸送手段を提供することを目指している。脱炭素社会実現に向け、カーボンニュートラルな液化メタンをロケット燃料に採用。さらに機体内部の大半を占めるタンクにメタルフリーの複合材を用いることで、世界トップレベルの軽量な複合材容器を開発している。

この技術は宇宙のみならず、陸海空にまたがる脱炭素社会に向けた水素サプライチェーン・プラットフォームの構築において、特に重要な要素である水素の貯蔵容器として注目されている。こうした経済環境の流れを受け、スペースウォーカーでは2021年に新たに複合材技術部を立ち上げた。

ファイナリスト20社に選出されたことについて代表取締役CEOの眞鍋顕秀さんは、「業界を世界的にリードしている企業に同社を知ってもらう大きな機会。日本を代表する企業であるという自覚を持ち、コンテストにて存在感を出していきたい」とコメントした。