2022年02月08日 09:54

日本財団は、2月6日~7日にかけて、大型カーフェリー「さんふらわあ しれとこ」の無人運航の実証実験を北海道苫小牧から茨城県大洗まで行い、航行に成功した。

同実証実験は、日本財団が推進する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」の一環。約750kmにも及ぶ長距離、約18時間もの長時間航行の無人運航の実証は世界初となる。海の事故の減少、海運の人手不足の解消など、さまざまな課題の解決につながるものとして期待されている「無人運航船」は、ICTやAI、画像解析技術をはじめ、日本が世界に対し高い技術を生かすことができる「未来の産業」として期待され、研究・開発が進められている。日本財団が推進する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」は、2020年2月より5つのコンソーシアムと共同で、無人運航船の開発に取り組んできた。これまで開発を進めてきたさまざまな船種の無人運航船は、1月~3月にかけて、5つすべてのコンソーシアムで実証実験を行っている。

今回、無人運航船の実証実験に成功したのは、大型カーフェリー「さんふらわあ しれとこ」。商船三井フェリーが運航している本船に自律操船システムを搭載し、無人運航の実証実験を行った。大型カーフェリーはモノと人を同時に運ぶことができることから、国内の物流において重要な役割を担っている。今回長距離かつ長時間での無人運航船の実証実験が成功したことで、船員の労務・作業負担の低減や、安全性の向上、オペレーションコストの低減への貢献が期待される。

日本財団