2022年02月03日 16:20

業務用食品卸の中庄本店は地元福知山市を拠点に、管理栄養士2名で栄養支援の輪を広げる取り組みを続けてきた。今回「ZuT(ずっと)」ブランドを立ち上げ、気温35度で1時間形状を保つ事ができるアイスクリームの開発に成功。「白・ジャージー牛乳アイスクリーム」「黒・ホールフルーツチョコレートアイス」「赤・奥京都苺ソース」を販売する。

口溶けがよく栄養価の高いアイスクリームは、摂食嚥下障害者にも適している。しかし配膳が基本の病院食などでは、すぐに溶けて液体になってしまうアイスクリームの提供は難しいと言われている。そこでジャージー牛乳を生産する「ミルク工房そら」に協力を依頼。何度も試作を繰り返し、溶けにくいアイスクリームの開発に成功した。

形状を保つ仕組みの1つは、金沢大学の太田名誉教授とFULLLIFEで研究開発された、イチゴ果実から抽出されるポリフェノールを核とした原料「イチゴポリフェノール」。このアイスクリームのクリーム類の離水を抑制して溶けにくくする機能と、気泡の弾力性を向上させて崩れにくくする機能で、溶けにくいアイスクリームの製造が可能となった。さらに研究を重ね、海藻成分を使うことで独自の配合を見出し、アイスクリームの保形性をさらに向上させる事に成功した。

室温35度の同社実験結果より、本商品は1時間後も形状を保ち、表面温度は約5度で濃厚なクリーム状、内部温度は約−3度でソフトクリーム状の食感となり、2つの味わいを楽しめる。詳しくはこちら