2022年02月03日 12:00

JALは、2月3日、航空業界として世界初となるトランジションボンドの発行を決定した。トランジションボンドとは、パリ協定に整合的な長期目標の実現を戦略とする企業が、脱炭素社会への移行(トランジション)に資する取り組みを資金使途として発行する社債で、「SDGs債」の一形態。

航空機からのCO2排出量削減には、航空機の省燃費化と、SAFの供給量確保および経済性の改善が大きな役割を果たす。ただ航空機については、化石燃料を代替できる航空機は開発途上。将来の新技術の活用までの移行期間として、現有技術において最善の手段である最新鋭の省燃費航空機への更新を進めることが、航空会社が最も優先すべきトランジションに向けた取り組みとなる。

そこで今回「SDGs債」の起債に際し、同社は「省燃費機材への更新」を資金使途とするトランジションボンドの発行を選択した。本社債は、JALにとって初めての「SDGs債」の発行であるばかりでなく、航空業界として世界初のトランジションボンドの発行となる。また、本社債は経済産業省の「令和3年度クライメート・トランジション・ファイナンスモデル事業」に係るモデル事例に、本邦航空業界で初めて選定。さらに、適合性評価に関するセカンド・パーティ・オピニオンは、世界的な第三者評価機関であるSustainalyticsから取得した。

同社では本社債の発行によって調達した資金を活用し、航空運送事業におけるトランジションの推進と最終的な脱炭素化に向けた取り組みをさらに強力に推進していく。