2022年01月20日 09:48

東海旅客鉄道(JR東海)とユーグレナは、地球環境保全を通じた持続可能な社会の実現に向けた取組みの一環として、JR東海在来線のHC85系試験走行車において、ユーグレナ社が開発・販売する次世代バイオディーゼル燃料の試験を実施する。

今回の試験では、次世代バイオディーゼル燃料がエンジンの性能に与える影響を確認するとともに、実際の車両を用いた走行試験を実施することで、次世代バイオディーゼル燃料の実用性を検証する。在来線のディーゼル車両で燃料として従来から使用している軽油をバイオ燃料に置き換え、化石燃料の使用を減らすことで、列車運行に伴う地球環境への負荷を低減できる。バイオ燃料は燃焼すると軽油と同じようにCO2を排出するが、バイオマス(生物資源)原料が成長過程で光合成によって大気中のCO2を吸収しているため、燃焼時のCO2の排出は実質ゼロと考えられている。

次世代バイオディーゼル燃料は、脂肪酸メチルエステルなどからなる従来型のバイオディーゼル燃料と異なり、軽油など石油由来の燃料と同様に炭化水素からなるバイオ燃料。適切なプロセスで製造することで軽油と同様の燃焼特性を実現でき、エンジンに変更を加えることなく使用できるとされている。今回の試験では、次世代バイオディーゼル燃料がエンジン性能に与える影響などを検証し、鉄道車両においても軽油と同様に使用できることを確認する。

試験スケジュール(予定)は、1月下旬「エンジン単体の試験」、2月上旬「車両基地構内での走行試験(名古屋車両区)」、2月中旬~下旬「本線走行試験(紀勢本線)」。

ユーグレナ