2022年01月12日 15:37

ヘルスケアスタートアップ「おいしい健康」はこのたび、京都府立医科大学大学と共同で、糖尿病合併高血圧患者に対する降圧剤の服薬タイミングに関する臨床研究を開始した。なお本研究は、同社が開発する服薬タイミング支援アプリ「くすリズム」を活用して行われ、糖尿病患者にとって最適な降圧薬療法を提案することを目的として実施される。

糖尿病の怖さは、自覚症状がないまま進行して合併症を起こすこと。高血圧を合併すると「糖尿病性腎症」を発症・進行させることが明らかになっている。中でも、夜間も血圧が下がらず血管に負担をかけてしまう「夜間高血圧」は、糖尿病患者に多く見られる症状。「糖尿病性腎症」の進行を予防する上でも、日中のみならず夜間の血圧を適切にコントロールすることが重要として、近年高い関心を集めている。

降圧剤はこれまで朝起きた後に服薬するのが通例だったが、夜寝る前の服薬がより効果的である可能性に着目。家庭内における服薬タイミングの可視化を行うプラットフォームとして、同社がアプリ「くすリズム」を開発・提供し、本研究を開始する運びとなった。

本研究では、同大学附属病院の糖尿病外来通院中の糖尿病患者を対象とし、降圧剤を内服するタイミングを変更する前後で家庭血圧を測定したり、一般生化学検査を実施。試験期間中は、毎日患者に「くすリズム」アプリを使用してもらい、服薬タイミング・食事タイミング・飲酒量・運動量・睡眠状況などの情報を取得し、血圧との関連性を解析する。