2021年12月24日 19:15

文藝春秋発行の小説誌「オール讀物」では、大人がじっくり読める質の高い恋愛小説を発掘し、読者にひろく届けることを目的として「本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞」を創設。第1回の選考会において、島本理生「2020年の恋人たち」が受賞作に決定した。
本賞は、2020年10月1日~9月30日に刊行された単行本の中から、北上次郎さん(文芸評論家)、瀧井朝世さん(ライター)、吉田伸子さん(書評家)の3人の推薦をもとに5作を「オール讀物」編集部が候補作として決定した。窪美澄「ははのれんあい」、佐々木愛「料理なんて愛なんて」、島本理生「2020年の恋人たち」、吉川トリコ「余命一年、男をかう」、綿矢りさ「オーラの発表会」。(集英社)。
12月3日、文藝春秋本館にて行われた選考委員会では、現役の書店員である川俣めぐみさん、大塚真祐子さん、山本亮さん、加藤ルカさん、花田菜々子さんの5人が選考委員を務めた。
「オール讀物」編集長川田未穂さんは、「「源氏物語」や「万葉集」でも恋愛は文学の重要な要素でしたが、価値観や生活スタイルが多様化する現代において、どのような恋愛小説に人々は魅入られるのか。書店員や書評家の方々とともに「大人の恋愛小説大賞」を発足させました。受賞作だけではなく候補作もふくめ、素晴らしい一冊との出会いが読者の皆さまの心に灯を点すことを願っています。」とコメントした。
選考の詳細は、「オール讀物」2月号(1月21日発売)に掲載される。