2021年12月16日 19:15

創元社は、イラストエッセイ「もういちどそばに」を12月14日に発売した。

「失われた日常のなかにある、愛おしい瞬間」。喫茶店や映画館、それに書店で見知らぬ人と隣り合わせになる。2020年より前の暮らしの中にあって、いま私たちが恋い慕う、なにげない日常の風景を、瑞々しい感性で世界各国から愛される作家のエラ・フランシス・サンダースさんが描きだす。

この本のイラストと文章は、もともとは英国の作家・エラさんが、コロナ禍のさなか、インスタグラムやニュースレターに個人的にアップしていたもの。彼女の発信に、「励まされた」と世界中から大きな反響があった。それをうけて、作品をまとめて自費出版で販売したところ、第2版も含めて、すぐに売り切れに。

本書には、新型コロナウイルス感染症に関する具体的な記述はないが、日本よりもずっと危機的状況に陥っていた当時の英国の雰囲気が、行間から伝わってくる。また喪失と希望とをテーマに描いた本書は、コロナ禍に限らず「心の痛み」を抱えたすべての人にとって癒しとなる一冊だ。

「翻訳できない世界のことば」「誰も知らない世界のことわざ」「ことばにできない宇宙のふしぎ」と、エラさんのすべての本でタッグを組む、絵本作家・前田まゆみさんによる翻訳とぬくもりのある手書き文字が、読者のこころに寄り添う。

「もういちどそばに」は定価1540円(税込)。12月14日発売。

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