2021年07月30日 15:53
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千葉大学文学部2019年卒業生の岡田和也さん、大学院人文科学研究院の一川誠教授は、多様な飲料における味覚の強さについて、飲料の中身が見えない状態で容器の色が味覚にどのような影響を及ぼすかを研究した。その結果、容器の色は、飲料の特定の味を強調したり弱めたりする効果があることがわかった。

本研究では、4通りの基本味(甘味、苦味、酸味、塩味)いずれかが強い4通りの水溶液を用い、容器の色(白、黒、赤、黄、青、緑、ピンク、茶)によって各基本味を感じる強さがどのように変動するか調べた。実験の結果、飲料自体の色とは関係なく、容器の色は、基準と比較して、飲料の味を強める効果も弱める効果もあることが見出された。

たとえば、黄色は酸味を、ピンク色は塩味を強め、緑色は甘味を弱めた。ただし、ピンク色と塩味の間の調和度は中程度であったことから、色と味の調和度が、容器の色が味覚強度を強調する唯一の必要条件ではないことも示された。本研究により、容器の色は、全ての飲料に対して同様に特定の味を強めたり弱めたりするのではなく、酸っぱい飲料を黄色の容器で飲んだ時には酸味を強く感じる、というように、特定の飲料の特定の味の強度に影響を及ぼすことがわかった。

今後は、例えば塩味を強調するピンク色の容器を使うと、少ない塩分で強い塩味を感じることができ、減塩効果につながるなど、容器の色を利用した食生活改善にも応用が期待される。詳しくはこちら