2021年07月14日 18:20

自らも冒険家として数々あぶない目に遭ってきた椎名誠さんが、「遭難サバイバル術」の数々を紹介する「漂流者は何を食べていたか」が発売される。

旅好きのシーナさんは、本屋(新刊、古本)が大好きで、講演や取材で地方に出かけると、決まって時間を作って地元の書店をおとずれるという。郷土本コーナーや古本屋の片隅で、見たこともない「漂流記、遭難記」を手にした時は、狂喜乱舞したとか。そうして集めたコレクションが自宅の書庫に収められているが、なぜか今まで「丸ごと1冊、漂流記」という本を書いたことがなかった。

「そうか、『生還した漂流者は何を食べていたのか』というテーマはありだな。いや、オレしか書けないだろう、オレが書くべきだ」と、新宿の飲み屋でつぶやいたことで、小説新潮の連載が開始。ついにこの夏、書籍化されることが決定した。

もし海で遭難してしまったら、まず何をしたらいいのか。数少ない荷物は何に、どう使えばいいのか。助けが来るまで飢えずにいられる方法はあるか。残された食べ物はわずかで、飲み水もないなか、彼らはどうやって生き延びたのか。ウミガメをさばき、海鳥を手掴みし、シロクマと闘い、ペンギンを刺身で喰らう。運と知恵、最後まであきらめない意思が命をつなぐといった数々のエピソードとともに、実用的な「先人の知恵」も多数紹介されている。価格1540円(税込)。