2021年07月05日 09:15

河出書房新社は、写真集「国立競技場 Construction」を7月12日に刊行する。

本書は、共同通信社が国立競技場建設へ向け準備工事の始まった2016年10月から、19年11月の完成まで、国立競技場に対面する河出書房新社の屋上から、24時間×1137日にわたり定点撮影した写真をまとめた一冊。36カ月という工期の間、この巨大で特別な建造物は、どのような工法を用い、どんな重機を使い、どれだけの人員、企業が参加して完成したのか。地盤整備から、基礎構築、スタンド建設、屋根の架構、フィールド整備、内装外装、歩行者デッキ構築、外構整備まで、さまざまな工夫と努力がつぶさに見てとれる写真、人間の業と自然とが調和し、融合する瞬間を切り取った美しい写真が時系列で収録されている。

序文は、この競技場の設計に携わった建築家の隈研吾さん。「人が集まる場所」を作り出す、建築家としての思いが語られている。各章冒頭では、「杜のスタジアム」というコンセプト、「世界最高水準のユニバーサルデザイン」などスローガンの実現へ向けた様々な手法、工夫を詳細に解説。他にも、スタジアムの外周を覆う特徴的な軒庇の木々は、47都道府県で生育された木材が使用され、その産地の方角へ向けて配置されているといったエピソード、一日最大2700人、延べ150万人もの建設に関わった作業員数、天然芝へのこだわり、観戦環境への入念な配慮等、本書ならではの知識や注目点も満載だ。

予価は3135円(税込)。発売日は7月12日予定。

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