2021年06月29日 12:56

誠文堂新光社は、7月13日、「教養として知っておきたい 博物館の世界」を発売する。
博物館について、その鑑賞法をきちんと学んだことはあるだろうか。きっと子どもの頃から何度も訪ねたことがあるはず。でも、その鑑賞法や背景の知識などは何も知らずに大人になっていないだろうか。例えば、東京国立博物館の常設展示は年間延べ300回も入れ替えられているんだそう。本書には、そんな貴重な裏話から鑑賞のコツまで、博物館のプロにして、ミュージアムフリークでもある著者・栗原祐司さんによるアドバイスが一冊にまとめられている。
現在、京都国立博物館の副館長を務めている栗原祐司さんは、国内の博物館だけでも6300館訪ね歩いているマニア。裏も表も知り尽くしているからこその視点で、教養としての知識を存分に教えてくれる。博物館法などの少々お堅い話から、展示のこだわり、企業博物館ならではの見方、仏像の魂抜きまで、「そうだったのか!」という話が散りばめられており、読みやすい文体ながらもその内容の濃さは他のガイドブックなどとは比べ物にならないほど。パネルやエレベーター、トイレなど、博物館の細部まで言及しているので、読み終わってから博物館を見る目が変わること間違いなし。巻末は「厳然!ニッポンの行くべき博物館20」。北は北海道から南は沖縄まで、著者が悩んで選び抜いたオススメの博物館を20館ガイドしている。旅の目的としても、独学のパートナーとしても、改めて博物館と向き合いたくなる時に読んでおきたい一冊だ。
定価は1760円(税込)。発売日は7月13日。