2021年05月14日 12:30

増見哲は、衣類の生産から廃棄に至るまでの環境負荷を軽減するため、卵の殻を主原料とする環境に優しいバイオマスプラスチック「PLASHELL(プラシェル)」を使用したボタンを世界で初めて商品化し、アパレル企業などに向けて販売開始する。
増見哲は、1939年の創業以来、服飾資材と繊維製品一筋に歩んできた。同社は、SDGsへの取り組みとして、環境に配慮したサステナブルな素材の開発・提案を積極的に行うことで、地球温暖化を防止しサステナブルな循環型社会を形成する事を目指している。
今回発売するボタンは、卵の殻を主原料とする環境に優しいバイオマスプラスチック「PLASHELL(プラシェル)」を使用している。主原料となる卵殻の成分はおよそ94%が炭酸カルシウムであり、適度な耐久性と抗菌性を持っているためボタンの素材として適している。また、60%が自然由来素材のため、燃やせるゴミとして使用可能。焼却時にはCO2排出を削減できるため環境にやさしい素材だ。
「PLASHELL」は、粉砕して細かい粒上にした卵の殻と、ポリプロピレンなどのプラスチックを特別な技術で均等に混ぜ合わせて製造するバイオマスプラスチック。卵の殻を60%、プラスチックを40%の割合で配合するため、使用するプラスチックを削減できる。国内の割卵工場で安全に処理された卵の殻を使用しており、これまでほとんどが産業廃棄物として焼却処理されていた卵の殻の有効活用にも繋がる。