2021年04月28日 17:24

美術家・長坂真護(ながさか まご)さんは、伊勢丹新宿店で行われた「長坂真護展-天命回帰/Still A “BLACK”STAR-」にて、近年、伊勢丹新宿店で行われた美術催事売上最高額を更新した。
長坂さんは、先進国から電子機器のゴミ(電子ゴミ)が途上国へ投棄されている現実を伝えるため、電子ゴミを利用しアート制作を行う美術家。きっかけは、経済誌で目にした記事により、2017年6月ガーナのスラム街アグボグブロシーを訪れたこと。アートを制作し販売した利益で、アグボグブロシーの人々へガスマスクを届け、スラム街の子供たちが無料で通える学校を設立するなど、その行動力と実行力が評価され、近年注目をあびている。
その長坂さんの展覧会が、売上高日本一を誇る伊勢丹新宿店の本館6階催物場を全面使用し、4月14日~24日の計11日間、開催された。会期は4月25日より発令された緊急事態宣言にともない、25日の開催が中止となり一日短縮されたものの、11日間の総売上は伊勢丹新宿店の近年での美術催事の歴代記録を更新。ほぼ無名のアーティストとしては、前代未聞の記録を達成した。
長坂さんは、2030年までに100億円を貯め、アグボグブロシーにリサイクル工場を建てる目標を公表している。しかし近年の地球環境問題がさらに深刻化している状況から、貯蓄を待つのではなく2021年より小規模のリサイクル施設を建設し、できる事から先に始める計画に変更。今回の記録達成は人々関心の高まりへの期待を示すとともに、今後の計画へも大きな一助となる結果となった。