2021年04月06日 16:27

JA広島総合病院とビーライズは、救急医療現場向けトレーニング用VRソフトウェア「EVR」の共同開発を行った。VR技術を活用し、高画質の3DCGによる現実さながらのバーチャル空間内で自身の動きをデータ化、客観的に考察可能なトレーニングを実現する。

救急医療「EVR」では、プレイヤーはヘッドマウントディスプレイを装着し、コントローラーを操作して仮想の救急医療現場にいる患者へ処置を行う。特別な指示はないため、プレイヤーは実際の臨床現場と同様に様々な検査や処置を行い、患者の容態を安定させることが求められる。検査内容は、血液検査やレントゲン、視診、聴診など多岐にわたる。

現役救急医監修の下、救急医療の現場を精細な3DCGでリアルに再現したので、徐々にバイタルサインが低下する患者の前で臨場感溢れるトレーニングが行える。また仮想空間は他者との画面共有や映像記録の機能を搭載。研修医の動きチェックや上級医の処置をみて学ぶなど、様々な学習方法が可能。視診や触診、レントゲンや血液検査における手配の順番など、動作のログを全て残す機能を搭載しており、ログの解析を行えば大人数でも客観的な技術評価ができる。

救急初期診療の現場では、広い医療知識と的確な判断が必要なため、より実践的な教育機会を増やすことが求められていた。救急医療VR「EVR」は、医学生や若手医師の経験不足を解消し、より実践的な学びを提供する。