2021年03月31日 13:16

横浜栄共済病院は、入院患者や来院者が安心して利用できるように、院内感染対策として、2020年10月より、スマートロボティクス社の遠隔操作型の紫外線照射ロボットを導入した。スマートロボティクスとしては、初の医療機関導入事例となる。

新型コロナウイルス感染症の拡大により、感染の可能性がある施設の場合は、清掃業者が対応してくれないことが多く、病院スタッフ(主に看護師)の作業負担が非常に増えた。さらに、自らのウイルス接触リスクによりスタッフの心的不安も増大。短時間で広範囲のウイルスの減少を期待できる装置を探していたところ、昔から医療現場でも利用されており、効果がある程度実証されている紫外線灯を搭載した同社のロボット導入が決定された。

導入は、紫外線照射ロボット1台。運用場所は、ウイルス陽性患者がいた可能性があると思われる場所(帰国者接触者外来・発熱外来・集中治療室・手術室)で、実施場所はローテーションで決めて対応。スタッフの除菌作業前の一次除菌として使用し、指定場所に着いたら、部屋の外から目指すポジションまで遠隔で移動設置して照射ON・OFFとする。

スタッフは「完全自動化ではないが、一次除菌をロボットが対応してくれるだけでも安心感が得られた。ロボットによる一次除菌後に除菌作業を行えることで、精神的負担を大幅に軽減できた」とコメントしている。