2021年03月10日 12:57

CACH(カック)は、加速度センサを活用した多点振動モニタリングシステム「揺れウォッチャー」を開発した。

振動に関わる苦情の件数は2017年度では3229件ある。内訳で最も多いのが建設作業で2178件(全体の67.5%)。これらの苦情により工事停止や計画変更を余儀なくされることがある。工事現場の周辺環境や地盤、工事の種類や重機によっても振動の伝わり方は異なり、人によっても振動への感受性が異なる。従来の工事現場では1カ所程度の振動計測のため、苦情発生後に、場所や原因の特定することが困難。そのため、有効な対策を講じにくく、近隣住民への迷惑や、工事遅延リスクが高まっていた。

「揺れウォッチャー」は振動データをWebアプリ上で図面等に重ねて表示することで、工事現場全体の振動状況を見える化。小型のIoT機器を多点に設置することで、ピンポイントな振動対策に貢献する。従来の計測機器のように外部電源は必要なし。同システムでは手のひらに収まる8cm角の揺れウォッチャーを現場に設置し、電源をいれてすぐに計測が開始される。機材や重機によっては振動の周波数に特徴があり(解体などに使うハンドブレーカーの主要な周波数は60ヘルツ、H形鋼などの打ち込みに使うバイブロハンマーは12~20ヘルツ)、多点での計測に併せ、これらの分析により場所や振動原因の特定がしやすくなる。

「揺れウォッチャー」は、既に一部工事現場での導入を開始。同サービスの予約を開始し、より多くの工事現場での活用を推進する。

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