2021年02月22日 14:41

福岡工業大学社会環境学科の上杉研究室と森山研究室は、CTIグランドプラニングとともに、位置情報データと地域の防災情報を組み合わせたアプリ「防災GO」を開発した。

地震や津波、大雨などの大規模災害の発生時、命を守るために正しい避難場所や避難経路を把握することは不可欠。しかし、自分の住む地域にどんな危険箇所があるか、どういう経路で避難するべきか、把握している人は多くない。「防災GO」は位置情報データと地域の防災情報を酌み合わせたゲームを利用者に楽しんでもらいながら、効率的な避難行動を学んでもらうアプリだ。

「防災GO」のゲーム画面には各地域で避難所に指定されている建物のほか、土砂災害が発生しそうな危険箇所などがマップに反映されている。実際に歩いてこうした場所まで行くと、その場所に因んだ防災に関するクイズが出題される。さらに、仮想の災害を発生させて、避難場所まで実際にたどり着けるか、シミュレーションする機能も開発。ゲーム感覚で実際に避難所や危険箇所を回ることで、適切な避難経路を自分の足で実感してもらうだけでなく住んでいる地域をより詳しく理解してもらい、災害時の判断力を強化する。

実際に現地に行き、アプリを使用して洪水などのシミュレーションをすることで、今自分がいる場所が実際にどれくらいの範囲まで浸水するのか、疑似体験しながら確かめることも可能。避難行動を分析してスコア化する「逃げログ」の機能も実装を目指している。ゲーム性を持って楽しみながら防災に取り組むことができるため、学校や地域のコミュニティで行う防災訓練でも活用できる。

福岡工業大学