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2021年01月27日 18:43

岩田三宝製作所は、国産ヒノキを素材に愛知の伝統工芸品尾張仏具の「三方」の技術を使いながら加工したお弁当箱をはじめとする、生活用品のシリーズ「NUSA」ブランドをスタート。第一段は、料理研究本や弁当研究家としても著名な野上優香子監修のもと、プロダクトデザイナー島村卓実がデザインを手がけたお弁当箱となる。

日本には三方といういにしえより神道の神事において使われる神饌を載せるための台がある。一般家庭でも十五夜を祝う時につかうお月見台が三方だ。「筒胴(とうどう)」と呼ばれる土台の上に「折敷(おしき)」と呼ばれるお皿が載っている。この折敷の上に白い紙などを敷き、月見団子を並べてお供えする。古代には、高貴な人物に物を献上する際にも使用された。寺院でも同様のものが使われるが、三宝(仏・法・僧)にかけて三宝(さんぽう)と書かれることもある。三方を300年前から作り続ける岩田三宝製作所の考える現代の三方のブランドがNUSA。神様に捧げる供え物「特別なギフト」という意味となる。国の伝統工芸の指定も受け、古くからの伝統を守りながら現代のシーンにあう製品を模索している。

「BENTO」は、軽いヒノキの特性とヒノキの持つ抗菌性や加工のしやすさを生かして制作。曲げわっぱと同じく被せ蓋式のケースで、一方に三方と同じ穴を開けている。本体と蓋は国産ヒノキを素材に、愛知の伝統工芸品尾張仏具の「三方」の技術を使いながら加工した。