2020年12月23日 13:02

日本航空(JAL)とウェザーニューズは、航空機の揺れによる乗客および客室乗務員への影響を未然に防ぐための仕組みを共同で構築した。

これまでJALでは、乱気流に遭遇した航空機のパイロットから報告された揺れ情報を、地上の運航管理者が後続機のパイロットに通知していたことから、後続機のパイロットに情報が届くまで時間差が生じていた。揺れ情報を後続機のパイロットに迅速に伝えることで、乗客や客室乗務員への影響を未然に防ぐことを目的として、JALとウェザーニューズは、パイロットから一定以上の揺れが報告された場合に、その揺れ情報を後続機のパイロットへ自動的に通知する新たなシステムを開発し、12月から運用を開始した。

同システムは、パイロットが航空機用のデータ通信システムを通してテキスト形式で手動報告した揺れ情報を、機械学習技術(AIエンジン)を用いて自動解読し、ウェザーニューズの運航管理支援システム「FOSTER-NEXTGEN」上に表示させる。また、一定以上の揺れが報告された場合、報告した航空機の位置および観測時間情報から、一定範囲内を通過中または今後通過する可能性のある航空機のパイロットに対して、自動で揺れ情報を通知。これにより、通知を受けたパイロットは揺れ情報をリアルタイムに把握することが可能になる。

この仕組みは、JALとウェザーニューズが共同開発したシステム、の2つを組み合わせることで実現した。両社は今後も協力し、航空業界の安全対策に貢献していく。

JAL